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2019年4月

2019年4月 5日 (金)

薛瑩の『條列呉事』

『世説新語』にある孫休と雉の話 の注に出てくる『條列呉事』について。
あまり聞かない名前なので気になっていたが、どうも薛瑩が書いたものらしい。
『太平御覧』巻二百二十に『薛瑩條列呉事』からの引用がある。内容は胡沖についてのこと。

 

《薛瑩條列吳事》曰︰胡沖意性調美,心趣解暢,有刀筆才,閑于時事。爲中書令,雖不能匡矯,亦自守不苟求容媚。

維基文庫より引用

『世説新語』規箴篇
孫休好射雉,至其時則晨去夕反。群臣莫不止諫:「此為小物,何足甚躭?」休曰:「雖為小物,耿介過人,朕所以好之。」
環濟吳紀曰:「休字子烈,吳大帝第六子。初封琅邪王,夢乘龍上天,顧不見尾。孫琳廢少主,迎休立之。銳意典籍,欲畢覽百家之事。頗好射雉,至春,晨出莫反,唯此時舍書。崩,謚景皇帝。」條列吳事曰:「休在位烝烝無有遺事,唯射雉可譏。」

維基文庫より引用


薛瑩は諸葛恪に命じられて韋昭らと共に『呉書』の編纂にあたった人だ。そのときに集めた資料が手元に残っており、後年それらをまとめて私的に作ったとかなのかな。
確認できた二つの引用が、孫休・胡沖と後期の人物に関するものである点も気になる。孫休を諱で書いているのは原文からなのか、注をつける際に改められたのか。前者だとしたら『條列呉事』は呉滅亡後に作られた?

それから、同書巻三百二十八に薛瑩の「答華永先詩」が引かれている。永先は華覈の字。先に華覈が薛瑩に詩を贈ったんだろうね。仲良いね。『呉志』の評で華覈について「文賦の才は韋昭以上」と書かれていることを思い出した。


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